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クルディスタンとイスラム国の微妙な関係・・・ [インテリジェンス]

クルド人勢力が、ここにきて国際政治のスポットライトを浴びています。

イスラム国壊滅に向けて、重要な役割を握っている・・・

でも、代わりに国家樹立まで行くと、別の懸念が起こります。




歴史的に見れば、誰の土地?



だいたい、ロシアがソビエト連邦を樹立するまで、かつてはオスマントルコ帝国の領土だった土地。

第一次世界大戦後から今日にいたるまで、東欧しかり中東しかり、いろんな国が独立しています。

が、政情不安定で、次々と分裂したり(旧ユーゴスラビア)、クーデターが起きたり(エジプト)・・・





内戦が勃発(リビア)など、欧米やロシアにとっては原油価格の影響をもろに受けます。

独裁者が、少なくとも首都周辺でも治安を維持していれば・・・多国籍軍や有志連合は不要。

タリバンやアルカイダ、イスラム国騒ぎも、ある意味では中東の「民主化」の結果です。





ただし、欧米の民主化とはちがい、だれがスルタンになるか・・・

結局、独裁者がかわるだけの歴史に過ぎません。

サダムフセイン氏もカダフィ氏もムバラク氏も、イスラム保守勢力から見れば、あまりに欧米的。





クルド人の国ができたら・・・



ここで、クルド人が国家樹立と引き替えにイスラム国を壊滅させたら・・・

イスラエルと同じ、非アラブ系の国(イスラム教だけでなくヤズィーディ教)がまたできます。

これは、欧米にとっては有利ですが、アラブ保守層にとっては、ますますテロを起こすきっかけに。





因みに、日本にもクルド人の住む地域があります。

埼玉の川口や蕨市のあたりですが、中東の紛争の影響が日本にあるって意外です。

どちらがいいとかではなく、歴史の結果ですから・・・




かつては、クルド人=テロリストっていうレッテルを貼る時期もありました。

ここに来て、敵の敵は味方のような微妙な関係になりつつあります。

結局、一番扱いづらい子をみんなでいじめるみたいな~国際政治の側面があります。




日本にとって、イスラムとは?



まだ、よくわかっていない、謎の地域でしょう。

イスラム過激派とか原理主義者って、得体の知れない連中という認識しかないです。

欧米や中露は、だいたい知っているつもりでも、アラブやイスラエルの悲しい歴史なんて・・・





理解したくても、「アフガニスタンってどこ?」って、女子高校生に聞いたら・・・

100人中100人が、「はぁ?」「わかんな~い」「アメリカのどこか・・・」なんて答えでしょう。

それだけ、関心も興味もない場所を知る努力って、大変です。







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